国会通信 No.842

 【予算委員長 始動】

2009/11/16 (マンデーレポート842回の要旨)


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】予算委員長 始動。   (1)「往復方式」と「片道方式」。   (2)官僚答弁制限の成果   (3)委員会のリズム 【2】民間臨調の国会改革 【3】先週の主な活動 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 【1】予算委員長 始動。 (1) 「往復方式」と「片道方式」の違い ●11月6日(金)、9日(月)、10日(火)の3日間にわたって、参議院  予算委員会が開催された。私にとっては、予算委員長としてのスタートと  なった。 ●政権交代が行われ、与党として臨む初の国会。しかも、国会の花とも  言われる予算委員会を委員長として主宰するわけだから、おおいに緊張感を  もって臨んだのは当然である。 ●特に、6日、9日の両日はNHKのテレビ中継が行われたので、緊張感は  さらに高まった。特に、参議院の予算委員会は、衆と違って「片道方式」という  独特の質問ルールがある。これが、緊張をいっそう高める理由となる。 ●衆の質問方式は「往復方式」。すなわち、質問時間と答弁時間を合わせた時間を  決めておくやりかた。これに対して参のほうは、質問する時間だけを決めておく、  すなわち事前に合意する時間は質問時間のみで、答弁時間は合意の中身には、  入っていないのである。 ●こう、書いただけでは、何のことかわからないかもしれないが、たとえば  理事会で持ち時間を「5分」と決めれば、その中には答弁時間が含まれないから、  極端に言うと、10秒の質問に対し10分の答弁をしても、持ち時間の消費時間は  10秒でしかない。これが片道方式。参議院は、予算委員会に限っては、伝統的に  片道方式でやっている。今回も、この件については、与党のほうから、今後も  この方式でやるかどうか検討すべきであるとの提案があったが、変えるまでの  合意には至らなかった。 ●往復と片道で、どう違うかと言えば、一般に追求する質問の側に有利なのは  「片道方式」だと言われている。なぜかと言えば、往復だと、答弁する政府の側が、  延々と駄弁を弄することで、全体の質問時間を減少させてしまうからである。  すなわち、片道方式では、答弁する側の時間は計算されないから、答弁する大臣が  どんなに大演説をしても、そのことと質問者の残りもち時間は関係ないからである。 ●ある意味で片道方式は、追求者側に有利なルールである。そして、この制度の妙味を  知り、さらに早口が得意な議員にとっては、捨てがたいルールであることも間違いない。 ●ただ、その結果として、質疑応答の時間は、答弁の長短によってかなり変動的になる。  とくにテレビの生中継が入ったりすると、NHKの時間管理の枠内にとどめられるか  どうかをいつも気にかけることになる。あとに控えている質問者に(放映枠から外れた  りして)ご迷惑がかかったりすると大変だからである。 ●結果として、6日、9日の両日とも、大過なく運営することが出来たので、ほっと  している。 (2)官僚答弁制限の成果 ●今回は、民主党の基本的な姿勢で、政府参考人は呼ばないことした。したがって、  連立与党の側の質問は、ほとんど大臣に対して、集中することとなった。またこの姿勢は、  自民党や公明党にも自然と伝わったようで、むやみに政府参考人を呼び、煩瑣な専門的な  議論を仕掛けようといったやり取りはきわめて少なかったように思う。その結果として、  質問と答弁のやり取りは、わかりやすい本筋の議論が行われたように感じる。 ●自己反省をこめて言えば、局長や部長などに専門的な質問を仕掛け、そのうえで、  大臣との食い違いをあぶりだそうといったやり方は、いままでの委員会風景では  よく見られた光景であった。しかし、それが、過剰になると国民にとってわかりづらい、  聞いていても何を質問しているのかわからないような、つまらないやり取りになってし  まっていた。それが国会中継の視聴率の低さにつながっていたように思う。 ●官僚抜きでのやり取りとなると、聞くほうもこたえるほうも、枝葉の議論ではなく、  骨幹の議論をせざるを得ないようになる。その結果として、国民にとっても論点が  明確に浮き上がってくるような、わかりやすい議論が行われる。 ●政権交代直後と言うこともあり、予算委員会の視聴率も少し上がったとの話も聞いた。  官僚抜きの国会答弁は、国民にとっても大いにプラスと言えるのではないだろうか。 (3}委員会のリズム ●とにかく委員長としては、中立公正を旨としながら、議論がかみ合うように、そして、  テレビを見ている国民にとってわかりやすいやり取りが行われるよう細心の注意を  払わなければならない。 ●答弁をさせる大臣の瞬時の判断、騒然とした議場の静謐を取り戻させる呼吸など、  さまざまなことを同時並行的に行いながら、委員会の秩序を維持しなければならない。  しかも、ただ単なる「秩序」ではなく、国民にとってわかりやすい委員会であるための  「秩序」でなければならない。 ●予算委員会は、与野党の政治家が、政治家魂をかけてぶつかりあう修羅場である。  質問するほうも、答えるほうも、必死の思いをぶつけ合う。そんな緊迫の場面の連続で  ある。予算委員長として、スタートしたばかりの私は、まだまだ、政治の深遠に至っている  わけではまったくない。しかし、まずは、がっぷり四つで、ぶつかり合う姿を国民にし  っかりと見てもらう。そして、国民各層の判断材料にふさわしい材料を提供する。これが  当面の私のプリンシプルである。 【2】民間臨調の国会改革 ●先日、新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)が、「国会審議活性化等に関す  る緊急提言 〜政権選択時代の政治改革課題に関する第1次提言〜」を  まとめて発表した。 ●上記のようにすでに予算委員会においても官僚答弁を制限したことのよい効果が早速  現れてきているので、この提言を参考にしながら、民主党も政治改革推進本部において、  国会改革についての立法化の動きを強めていく方向である。 ●検討中の主なものは、国会審議を政治家同士の議論の場として活性化するための以  下の5点である。   (1)政府参考人制度の廃止   (2)内閣法制局長官は内閣の一機関であるため、政府特別補佐人から削除する。   (3)政治家同士による法案審議の場とは別に、行政監視、国政調査を充実させるため、      行政公務員、各界有識者、市民団体等の意見を聴取するための場の設置   (4)質問通告の改善   (5)政治主導体制強化のため、大臣政務官の増員 ●前記の民間臨調の提言は、国会の会期制度の廃止そして通年国会制度の採用に  始まるかなり根本的な提案であり、今後逐次民主党の政治改革推進本部の検討項目にな  っていく可能性が高いと思われるので、今日のところは検討リストとも  言うべき「改革の基本方向と課題」の目次の部分を紹介しておきたい。 第2.改革の基本方向と課題 (1) 前提としての「通年国会」への転換  ・長期の常会による実質通年国会の実現  ・会期不継続原則の廃止による本格的通年国会の実現 (2) 委員会の制度・運用の見直し  ・政策分野別常任委員会の「議案審査会」と「国政調査・行政監視会」への切り分け、     定例日、定数、定足数の見直し (3) 与野党における政治家同士の議論(議案審査会等)  ・国家基本政策委員会の活用と与野党の討論(党首討論の定着と大臣討論日の創設)  ・政治家同士の議論と政府参考人や政府特別補佐人の扱い  ・逐条的審査の選択的導入  ・法案修正における「小委員会」活用  ・一般的な事項に関する与野党の活発な議論 (4) 行政監視機能等の強化(国政調査・行政監視会等)  ・「国政調査・行政監視会」の活動  ・少数者調査権の整備による国政調査権行使の実質化  ・口頭質問制度の整備と質問主意書制度の改革 (5) 議員立法および野党・少数会派の活動促進策  ・議員立法の活性化  ・野党に対する立法事務費等など立法・審議活動支援の割増について (6) 政府・政党・国会の関係再構築  ・政府提出法案に関する内閣の協議関与権確立、計画的な法案審議スケジュールの確立  ・政府への質問通告の改善など  ・内閣一元と政党の「党議拘束」のあり方の見直し  ・副大臣、大臣政務官の役割強化・委員会理事兼務、早期の大幅増員  ・閣僚の出席義務緩和など ●通年国会の問題は、古くて新しい課題である。私自身も、かつて細川政権の時代に、  「さきがけ・日本新党」という合同会派の勉強会のテーマとして取り組んだことのある  テーマである。しかし、野党になってからは、このテーマを持ち出すことはなかった。  なぜかと言えば、日本の野党の国会戦術の基本は「会期」制度におかれているからである。 ●常会、臨時会、特別会、の3つは憲法事項であり、この会期制度と会期不継続の原則  を盾にとって、野党は与党を追い込んでいく。これが野党の国会戦術の基本であった。  しかし、このことが立法化のスピードを落としたことも、間違いのないところではある。  かつて「性悪」「極悪」と自民党から批判された国会対策委員長として、手のひらを  返したような対応で忸怩たるものがあるが、よく考えてみれば、民主党としても、  やがてまた野党に転落することも当然あるわけで、その際には自分を縛る議論にも  つながってくる。虚心坦懐、新しい国会の姿を考えるべきだと思う。 【3】 先週の主な活動 ■11月2日(月) 08:00 第841回マンデーレポート 10:30 党県連「各種団体との政策懇談会」 ★冒頭で挨拶。 13:00 予算委員長室で衆議院の予算委員会の質疑をチエック。 ■11月3日(火) 08:30 第45回宇都宮少年剣道大会開会式 09:30 第63回栃木県小学校柔道錬成大会開会式 ■11月4日(水) 11:00 参議院予算委員会理事懇談会 ■11月5日(木) 12:45 行政刷新会議加藤事務局長 ★「事業仕分け」についての説明を聴取。 ■11月6日(金) 08:00 予算委員会委員部 08:50 予算委員会理事会 09:00 予算委員会(NHK生中継) ★上記【1】参照。 17:30 予算委員会理事懇談会 19:00 連合栃木躍進の集い・板橋賢二さん感謝の集い ■11月7日(土) 09:00 ベストフェスタin西 10:00 宇都宮共和大学祭「すみれ祭り」 14:30 故松島利雄様弔問 15:00 自治体議員フォーラム栃木研修会 ■11月8日(日) 15:50 全日本異業種交流会研修会で講演 ■11月9日(月) 08:50 予算委員会理事会 09:00 予算委員会(NHK生中継) ★テレビ第2日目。 ■11月10日(火) 09:50 予算委員会理事会 10:00 予算委員会 ★午後3時まで、質疑第3日目。(テレビなし) ■11月11日(水) 11:00 議員総会 13:00 写真撮影 ★ポスター用写真を撮影。 18:30 松本龍先生の両院議員会長就任お祝いの会 ■11月12日(木) 10:00 法務委員会 ★ 千葉法務大臣bの所信を聴取。 12:00 国対・委員長・会長会議 14:00 天皇陛下御在位二十年記念式典(at 国立劇場) ★鳩山総理大臣が式典委員長として挨拶。  緊張のためか、聴衆からは拍手がでなかった。  その後の、衆議院議長の祝辞に対して、壇上の陛下が  小さく拍手をはじめ、一同それにつられるように拍手。  参加者の緊張をほぐそうとするかのような、陛下の  さりげない気遣いに感服した。 15:30 栃木県副知事 15:50 文部省官房長 17:00 天皇陛下御在位二十年をお祝いする     国民祭典祝賀式典(at 二重橋前広場) ★皇居二重橋前で。寒かったが、内容は充実。小学生のジャズ演奏はよかった。  そして両陛下の前で、エグザイルの祝典大曲の演奏。両陛下もとても、お喜びの  様子だった。 19:30 天皇陛下御在位二十年をお祝いする国民祭典     祝賀レセプション(at 経団連会館) ■11月13日(金) 10:30 天皇陛下御即位二十年宮中茶会 14:30 JR東労組推薦議員等懇談会総会 ■11月14日(土) 10:00 連合栃木芳賀地協定期総会 11:00 リズム時計労組益子支部結成40周年記念祝賀会 12:15 とちぎ教育振興大会 16:00 連合宇河地協定期大会 ■11月15日(日) 09:30 栃木県ディスクゴルフ大会開会式 12:00 故福富常夫様弔問 13:30 協同組会法制化をめざす市民会議とちぎ     第1回定期大会 18:00 渡部純子フラメンココンサート2009