国会通信 No.857
【総理の頑固さ】
2010/4/19 (マンデーレポート857回の要旨)
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【1】総理の頑固さ
【2】=新党さきがけのNPS研究会=
【3】=96年民主党の「市民中心型社会」=
【4】画期的な市民公益税制PTの中間報告書
【5】先週の主な活動。
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【1】総理の頑固さ
●4月15日、総理公邸で、参議院予算委員会のメンバーと鳩山総理との
懇談会が行われました。戦後5番めの速さで、予算をあげたことに対する、
総理からの慰労の言葉をいただきました。
●私も予算委員長として、冒頭御礼のご挨拶をしましたが、その際、
「総理ほど、人に優しく、誠実で、しかも頑固な人はいない」と申し上げました。
そして、失礼ながら、目の前に座る総理に対して、頑固な例として「友愛」と
「新しい公共」の二つを指摘させていただきました。
●これにさきだつ、4月8日、市民公益税制PTが中間報告書を出しました。
その内容は、鳩山総理が提唱する、21世紀の社会像とも言うべき「新しい公共」を
税制の面で実現する政策手段であり、その内容は画期的だと思います。
●マスコミなどは、「民主党のめざす方向性が見えない」とか、「21世紀の
グランドデザインをしっかりと提案すべきだ」などと意図的な批判を繰り返しますが、
それはまったく誤っています。
●総理は、政権交代直後の10月、第173回臨時国会の所信表明演説で、
「私が目指したいのは、人と人が支え合い、役に立ち合う「新しい公共」の概念です。」
と明言しました。
これこそ、鳩山さんが一貫して追い求めてきた、この国の新しい姿であり、
民主党のめざす改革の目的です。
●「一貫して」と書きましたが、そのことについては、私の国会通信No.849
(2010/2/1)で詳細に触れてありますので、ぜひご参照ください。
●官僚依存型の社会を根本から改めていく。それが行政改革のテーマです。
しかし、行革の上位概念、あるいは行革の最終目的は、
何かといえば、市民公益社会の、実現であるべきだと思います。
もちろん、巨大な国家を運営するためには、行政機構は不可欠です。
さらに、企業が純粋に利益を追求することも経済にとっては不可欠です。
要するに、官僚セクターと、産業セクター、そして純粋利益でも純粋公益でもない、
双方の中間領域としての市民セクターのバランスがとれた社会が望ましいと思うのです。
●壮大な社会構造改革ともいえるこの理念は、単なる思い付きではありません。
「新しい公共」のルーツというべき政策アイデアは、94年9月の新党さきがけで、
NPS研究会を立ち上げたときにまで、さかのぼることができます。
さらに、96年民主党の結党時の基本政策にも、市民中心型社会の構築ということで、
同趣旨の政策課題が明記されています。96年民主党の党名の由来
(「市民が主役」の民主党)にもつながる、一貫した根本的な政策目標であるといえます。
【2】=新党さきがけのNPS研究会=
●NPSとはノン・プロフィット・セクターの略であり、非営利団体の意味です。
これからの社会の新たな発展の鍵を、非営利セクターの充実に求める考え方と
言ってよいと思います。
公益は「官」が独占し、私益は企業が独占するといった硬直した社会を、
その中間領域を拡大することで、新しい可能性を求める考え方と言っても良いでしょう。
その中間領域を、官の側から見れば「新しい公共」となり、
市民の側から見れば「市民公益社会」となるわけです。
●ところで、新党さきがけ時代のNPS研究会の設立趣意書が私のコンピューターの片
隅に残っていました。それによると、呼びかけ人は、鳩山さん、渡海さん、三原さん、
私が事務局となっていました。日付は94年9月29日となっています。
●鳩山総理の「頑固さ」の証明として、NPS研究会の設立趣意書を以下に
引用しておきます。「新しい公共」のルーツは、ここにあると思います。ご参照ください。
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NPS(Nonprofit Sector 非営利団体)研究会へのご案内
NGO活動やボランティア活動等の非営利・非政府活動は、市民参加の民主主義を確
立するための重要な役割を担っております。
しかし、残念ながら我が国におけるこの面での法的な整備は、法人格取得の厚い壁、
活動資金としての寄付金に対する税制上の優遇措置の不備等、いづれをとっても著しく
立ち遅れています。最近フォーリンアフェアーズに発表されたレスター・サラモン教授
の論文(The Rise of the Nonprofit Sector)は、
「連帯革命」を現代の象徴的な事象と捉え、国家(政府)の能力にたいする市民社会の
不信を鋭く指摘しています。いわゆる「行革」を官僚セクターに対する「正面攻撃」と
すれば、
Nonprofit Sectorの推進・助長は「からめ手からの攻撃」と考えるこ
ともできます。 以上の趣旨から、今後の非営利・非政府活動推進法等の立法化を目指
して、別紙カリキュラムのとおりの研究会を開催したいと考えます。さきがけの皆さん
の積極的なご参加を期待しています。
呼びかけ人 渡海 紀三朗、鳩山 由紀夫、三原 朝 彦、佐藤 謙一郎
事務局 簗瀬 進
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●新党さきがけをめぐる当時の政治状況を振り返ってみると、宮沢内閣不信任成立、
新党さきがけ結成(93年6月)、細川政権誕生(93年8月)、細川政権崩壊(94年4月)、
羽田政権崩壊(94年6月)、そして自社さの村山政権誕生(94年6月)と、
当時の日本政治は今以上の大混乱でした。
●新党結成で燃え上がった高揚も、細川政権の崩壊で大きく頓挫し、
決別したはずの自民党と1年も立たないのに再び連立を組むといった、
矛盾に満ちた政治行動。
そんな、状況の中で、政治の最終目的をなにに求めるべきかと言う深刻な課題に
正面から向き合っていました。
●そんなときに、出会ったのが、フォーリンアフェアーズに発表された
レスター・サラモン教授の論文でした。
当時来日した彼の講演会に、期せずして鳩山さんも私も参加しました。
私は、この国の抱えるさまざまな問題点の根底には、
市民セクターの弱さがあると常々実感していました。
政治的にも、行政的にも、経済的にも、官でもない、企業でもない、
豊かな市民社会の拡大こそキーポイントであると、なんとなく漠然と考えてきたことが、
サラモン教授の提言で、明確な政治課題になったと実感しました。
【3】 頑固の証明の2=96年民主党の「市民中心型社会」=
●96年民主党の基本政策の2番目におかれたのが「しなやかな市民中心型社会への転換」
でした。新党さきがけのNPS研究会の考え方は、鳩山新党、すなわち96年民主党の
中心政策として位置づけられました
●以下は、その内容の抜粋です。
「政官業癒着の社会経済構造の中で、日本社会が深い閉塞感に覆われている。
複雑な規制が市民社会や市場の活力を奪い、物質的豊富さの中で「幸せ感」が喪失する
という事態に私たちは強い戸惑いを感じている。
(略)
官僚主導の政治行政システムを変革し、行政セクター、企業セクターおよび市民セク
ターのバランスがとれた選択の自由度が高い「しなやかな市民社会」の構築を進めてい
くことが21世紀に責任を持つ私たちの課題である。
このため、新党の最重要課題の一つとして、市民活動の活性化を促し、市民事業の自
由を認め、これを保障するNPO(非営利活動法人)法の確立に取り組む。
NPO法は、市民の自発性、自主性、独立性、多様性が最大限尊重される
準則主義に徹し、寄附金税制などの支援制度については別途の政策立法でこれを確保す
るものとする。
(略)」
●鳩山総理は、一貫して、頑固にこの国の未来の姿を追及しています。
それが、「市民中心型社会」であり、「新しい公共」です。
そして、この社会の実現のためには、公益法人を官が独占してきた
公益法人制度を根本から変えることと、その活動を支えるための税制の
抜本的な改革が必要です。
●このたびの、市民公益税制PTの中間報告は、NPO法人の設立をさらに
容易にし、かつ税額控除を採用すべきであるとの画期的な内容となっています。
94年のNPS研究会から始まる市民社会拡充の動きは、民主党政権の誕生とともに、
ようやく大きなうねりを見せようとしています。
以下にその内容を簡単にご紹介します。
【4】画期的な市民公益税制PTの中間報告書
●4月8日に発表された報告書は、渡辺周総務副大臣を座長とするPTの
皆さんの積極的な努力でまとまりました。その内容は、税制面で所得税
控除から、一歩進んで税額控除に踏み込む画期的な内容のものです。
●以下に、その内容を簡単にご紹介させていただきます。
1 所得税の税額控除制度の導入
・現在、個人が認定NPO法人等に寄附を行った場合、「寄附金額(所得の40%が限度)−
2千円」を所得から控除できるとの所得控除制度となっているが、草の根の寄附を促進
するため、新たに税額控除方式を導入し、所得控除との選択制とする。
その際、寄附はチャリティの精神に発するものであることを踏まえ、寄附金額の一定
割合を控除できることとする。(所得税額の一定割合までを限度)。
2 認定NPO法人の認定基準(PST等)の見直し
(1)PST(パブリック・サポート・テスト)要件の見直し
認定NPO法人の認定要件の一つに、経常収入に占める寄附金等の割合が1/5以上であ
ること(PST)がある。しかし、計算すると、事業収入が多いNPO法人は、
事象収入の4分の1以上の寄付金を集めないと、認定法人としての税制上の
特典を得られないことになる。
そのため、事業収入が多いNPO法人でもPSTをクリアしやすくするため、PSTに一定金
額以上の寄附者の絶対数で判定する基準を導入する。
また、地方団体が個人住民税の寄附金税額控除の対象として条例に基づき独自に指定した
NPO法人についてはPST要件等を求めないこととする。
(2)いわゆる「仮認定」制度の導入
PSTは、寄附優遇等を受けるためのテストであるが、寄附収入の実績がないとクリアで
きない。そこで、NPO法人のスタートアップを支援するため、PSTを満たさなくても寄附
優遇を受けられる「仮認定」の仕組みを導入する。
なお、制度の乱用防止のため、「仮認定」を受けながら「本認定」を受けなかった場合
には、一定期間、再度の「仮認定」の申請ができないこととするなどの措置を検討する。
(3)事後チェック型の制度への移行等
認定NPO法人となるための間口を広げる中で、法人の質を維持し市民からの信頼を確保
するため、認定が取り消された場合における事後的な是正措置を検討する。
・認定NPOの認定事務は、現在国税庁が行っているが、現在認定を受けたNPOは
100足らずといった現状がある。認定事務を、NPO法人と身近に接し、その活動の実態を
的確に把握できるといった点を踏まえ、法人の設立認証を行った地方団体等が行う仕組
みについて、地方団体等と協議しつつ検討する。
・認定NPO法人は、収益事業以外に支出した場合には、収益事業の所得の20%までを損
金算入できる。この割合について、社会福祉法人等とのバランスに配慮しつつ、引上げ
を検討する。
3・地域において活動するNPO法人等の支援(個人住民税)
(1)寄附対象団体の拡大
個人住民税の寄附金税額控除について、所得税の控除対象寄附金の範囲を超えて、NPO
法人への寄附金を地方団体が条例に基づき指定できる仕組みを導入する。
(2)地方団体によるNPO法人支援(ふるさと寄附金の活用)
個人住民税の控除対象寄附金の取扱いを明らかにすることを通じて寄附しやすい環境を
整備する(この場合、所得税も同様の扱いとする。)。
(3)その他
・個人住民税の寄附金税額控除の適用下限額を現行の5千円から2千円へ引き下げる。
4 今後の進め方
以上の施策について、平成23年度税制改正における実現に向けて、具体的な制度設計を
進める。
【5】先週の主な活動。
■4月12日(月)
08:00 第856回マンデーレポート
09:30 来客
10:00 民主党県連「栃木県石油商業組合との懇談会」
14:00〜東京後援会 関係先周り企業訪問
■4月13日(火)
09:10 財務省レク
10:00 法務委員会
16:00 日政連栃木会幹事会
■4月14日(水)
08:00 東京翔進会朝食勉強会
09:30 議員総会
10:00 本会議
11:30〜東京後援会 関係先周り企業訪問
■4月15日(木)
10:00 法務委員会
10:30 電力総連種岡会長
11:15 企業訪問
14:00 園遊会
16:30 下野新聞取材
17:30 日弁連会長副会長就任披露パーティー
19:00 総理、参院3役、予算委関係者との懇談
★上記【1】参照
■4月16日(金)
09:30 議員総会
10:00 本会議
11:00 東電労組国会見学ご一行様と懇談
12:00 高萩東京芸術大学名誉教授
13:00 日本経済新聞取材
17:00 県政記者クラブ写真撮影
18:30 栃木県弁護士会役員就任披露パーティー
■4月17日(土)
10:00 民主党栃木県連 第14回定期大会
13:30 民主党栃木県第1区総支部幹事会
■4月18日(日)
10:00 おおぶ真一出陣式
10:00 天谷浩明出陣式
10:00 ふくとみ善明出陣式
10:00 たかはし芳市出陣式
11:00 福田ゆうじ出陣式
11:00 高田悦男出陣式