国会通信 No.858
【国民投票法】
2010/4/26 (マンデーレポート858回の要旨)
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【1】国民投票法は、法施行の重要な前提が欠けている。
【2】憲法改正の真の目的は、国民主権主義の具現化。
【3】国民投票法の欠陥=18項目の付帯決議。
【4】先週の主な活動。
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【1】国民投票法は、法施行の重要な前提が欠けている。
●今年は07年5月に当時の自公政権によって強行可決された国民投票法の
施行日は、本年の5月18日。この3年間の凍結期間が過ぎようとしているのに、
国民投票を議論すべき憲法審査会も立ち上がっておらず、また審査会の
運営規定などももちろん出来ていません。
●このような国会の状態を「立法の不作為」と批判する声も出ています。
私自身は、そのように考える必要はないと思っています。なぜかと言えば、
参議院でつけられた18項目の付帯決議が、3年の凍結期間を過ぎても充足
されていないからです。法施行の基本的な前提条件が欠落している。
法の施行の重要な前提が欠如している以上、思考することが出来ず、事実上
廃案とすべき法律である考えています。そして、18項目の付帯決議を新たな
法案に盛り込んだ上で、もう一度新たな国民投票法案を作るしかないと考えて
います。
●法施行の前提と考える18項目については後述します。
【2】憲法改正は、国民主権の具現化の手段である。
●3年の凍結期間が目前となって、先週、先々週とマスコミの取材を受けました。
先々週は日本経済新聞、そして先週は読売新聞、共同通信からの3社でした。
●実は、いま民主党には憲法改正を議論する党内組織は存在していません。
政権交代後、政策調査部門が廃止されましたが、それに伴って憲法調査会も
自動的に消滅したままです。さらに、国民投票法が国会にかけられた
時点の衆参の責任者のうち、当時の憲法調査会長だった枝野氏が行政刷新大臣
となったため、参議院側の取りまとめ責任者だった私が取材対象とされた模様です。
●取材の結果は連休中の特集になるようですのでお眼に触れることもあるかもしれませ
ん。取材に対して、私は憲法改正の目的は何のかということから、現在の民主党の憲法
改正への対応を説明しました。
●すなわち、野党時代の民主党にとっての憲法改正論議の目的はなんだったのかと言え
ば、憲法の空洞化を防ぎ、法の支配を確立することにある。言葉を変えれば、国民主権
を実質化するための最大の手段こそ憲法改正であると説明しました。
●しかし、昨年の8月30日、政権交代fが起こりました。いまや民主党は衆議院で300を
超える大きな議席を持ち、さまざまな立法が、閣法だろうと議員立法だろうと、民主党
のイニシアティブで実現で実現できるようになりました。まさに、野党時代と政治的状
況は一変したのです。
【3】国民主権を実現するための二つのアプローチ
●私は、国民主権を具現化するためのアプローチは、実は二つあると考える。
その第1のアプローチは、憲法改正である。そして第2のアプローチは政権交代である。
このように考えています。
●第1のアプローチは、議会内で多数をとれない野党にとっての、起死回生を果たすた
めの突破口の意味を持ちました。政権交代前の民主党にとっての憲法改正論は、
この第1のアプローチの意味を持っていました。
●しかし、政権交代によって、新たな議会内での多数派を形成することとなり、憲法
の原則の実現を妨げていた各種制度が、新たな立法によってどんどん変えられるように
なったのです。形骸化された憲法秩序も、自らの新規立法によって、どんどん回復する
ことが出来るようになったのです。だから、一足飛びに憲法改正に訴えるのではなく、
まずは通常の立法行為によって出来ることを全力で追求し、実現をすべきです。憲法改
正よりも、まずは通常の立法活動が選考されるべきです。
そしてこのような立法活動を推し進めても不十分であるとなったときに、初めて
次のステップとしての憲法改正を行うべきであり、それが政権担当者としての
当然のアプローチとなる。だからこそ、現在の民主党で憲法調査会が立ち上がらなくて
もそれは当然のことというべきです。
●政権交代が具現化し、新たな政権の担い手となった民主党として、まず優先的に取り
組むべきは、憲法体制を形骸化していると考えるさまざまな諸制度を改革する立法措置
に全力を尽くすべきであると考えています。そして、このような立法措置をやりつくし
、それでも、いまだ憲法の諸規定に限界が見えてきたとき、初めて新たな段階である憲
法改正論議が提起されるべきであろうと考えています。
●国民主権を現実化する手段は、まずは通常立法によって行うべきです。そして万策尽
きたときに考えるべきことが憲法改正です。自民党政権が長期的に続く中で、さまざま
に阻害された憲法の諸原則、諸原理を、立法活動でどこまで回復することができるか、
それが先決事項ではないでしょうか。
【4】国民投票法の欠陥=18項目の付帯決議
●国民投票法の参議院審議において付加された18項目の付帯決議は、民主党欠席の
まま強行採決された同法案の欠陥を18項目にわたって指摘したものでした。
●以下に、07年5月21日付の国会通信747号に掲載してある18項目の付帯決議を
改めて掲載しました。付帯決議というよりも、法案の欠陥部分をずばり指摘したもので
あります。その内容を見ると、たとえば以下の※1〜※8のように、きわめて重大な内
容も決めずに放置したまま。そして、これらの瑕疵はみな重要性なものばかりなのです
。かならず、国民の広範な意見を聴取した上で、慎重な議論をすべき深刻な内容を持っ
ています。議運の理事会などの、数少ないメンバーの中で、安直な議論をしても、簡単
に決めるわけにはいかないものばかりです。
代表的な欠陥 (※番号は、以下の付帯決議の末尾参照)
※1 憲法改正以外の国民投票手続きについてはペンディング
※2 法施工前に措置すべき成年年齢については、民法の成人規定など未着手。
※3 「一括提案」についての「関連性」の判断基準、いまもって不明。
※4 国民投票の期日についての不備が未解決のまま。
※5 最低投票率問題についてはまったく進展なし。
※6 在外投票の問題については未着手。
※7 国民投票の「広報内容」について、その客観性、正確性、中立性、公正性
を担保するための工夫まったくなし。
※8 憲法審査会の定足数や議決要件について、何の定めもなし。
●日本国憲法の改正手続に関する法律案に対する附帯決議
平成十九年五月十一日
参議院日本国憲法に関する調査特別委員会
一、国民投票の対象・範囲については、憲法審査会において、その意義及び必要性の有
無等について十分な検討を加え、適切な措置を講じるように努めること。(※1)
一、成年年齢に関する公職選挙法、民法等の関連法令については、十分に国民の意見を
反映させて検討を加えるとともに、本法施行までに必要な法制上の措置を完了するよう
に努めること。(※2)
一、憲法改正原案の発議に当たり、内容に関する関連性の判断は、その判断基準を明ら
かにするとともに、外部有識者の意見も踏まえ、適切かつ慎重に行うこと。(※3)
一、国民投票の期日に関する議決について両院の議決の不一致が生じた場合の調整につ
いて必要な措置を講じること。(※4)
一、国会による発議の公示と中央選挙管理会による投票期日の告示は、同日の官報によ
り実施できるよう努めること。
一、低投票率により憲法改正の正当性に疑義が生じないよう、憲法審査会において本法
施行までに最低投票率制度の意義・是非について検討を加えること。(※5)
一、在外投票については、投票の機会が十分に保障されるよう、万全の措置を講じること。
(※6)
一、国民投票広報協議会の運営に際しては、要旨の作成、賛成意見、反対意見の集約に
当たり、外部有識者の知見等を活用し、客観性、正確性、中立性、公正性が確保される
ように十分に留意すること。(※7)
一、国民投票公報は、発議後可能な限り早期に投票権者の元に確実に届くように配慮す
るとともに、国民の情報入手手段が多様化されている実態にかんがみ、公式サイトを設
置するなど周知手段を工夫すること。
一、国民投票の結果告示においては、棄権の意思が明確に表示されるよう、白票の数も
明示するものとすること。
一、公務員等及び教育者の地位利用による国民投票運動の規制については、意見表明の
自由、学問の自由、教育の自由等を侵害することとならないよう特に慎重な運用を図る
とともに、禁止される行為と許容される行為を明確化するなど、その基準と表現を検討
すること。
一、罰則について、構成要件の明確化を図るなどの観点から検討を加え、必要な法制上
の措置も含めて検討すること。
一、テレビ・ラジオの有料広告規制については、公平性を確保するためのメディア関係
者の自主的な努力を尊重するとともに、本法施行までに必要な検討を加えること。
一、罰則の適用に当たっては、公職選挙運動の規制との峻別に留意するとともに、国民
の憲法改正に関する意見表明・運動等が萎縮し制約されることのないよう慎重に運用す
ること。
一、憲法審査会においては、いわゆる凍結期間である三年間は、憲法調査会報告書で
摘された課題等について十分な調査を行うこと。
一、憲法審査会における審査手続及び運営については、憲法改正原案の重要性にかんが
み、定足数や議決要件等を明定するとともに、その審議に当たっては、少数会派にも十
分配慮すること。(※8)
一、憲法改正の重要性にかんがみ、憲法審査会においては、国民への情報提供に努め、
また、国民の意見を反映するよう、公聴会の実施、請願審査の充実等に努めること。
一、合同審査会の開催に当たっては、衆参各院の独立性、自主性にかんがみ、各院の意
思を十分尊重すること。
右決議する。
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【5】先週の主な活動。
■4月19日(月)
08:00 第857回マンデーレポート
09:30 民主党県連・連合栃木との定期協議
13:30 「たしろかおるを国政へ」総決起集会
15:00 天皇陛下拝謁及び茶会
18:30 懇談会
■4月20日(火)
15:30 斉藤たかあき後援会ゴルフコンペにて挨拶
18:50 総理他との懇談会
■4月21日(水)
09:30 議員総会
10:00 本会議
13:30 栃木県退職公務員連盟定期総会
14:00 独協医大 訪問・視察
18:00 宇都宮市西小学校PTA歓送迎会
19:00 宇都宮中央ライオンズクラブ例会
■4月22日(木)
07:30 NTT労組情報研・情報懇
10:00 法務委員会
12:00 国対・委員長・会長会議
13:00 読売新聞取材
13:40 文部省金森局長
14:00 共同通信取材
15:00 映画監督協会の崔洋一会長と懇談。
19:00 総理・委員長懇談会
■4月23日(金)
09:30 議員総会
10:00 本会議
■4月24日(土)
08:30 支援団体訪問
11:00 部落解放同盟鹿沼協議会定期大会
14:00 民主党栃木県第1区総支部定期大会
15:30 支援団体訪問
17:00 石森ひさつぐ「2010春の集い」
19:00 大武栃木市議選候補応援・マイク納め
■4月25日(日)
07:50 宇都宮西地区学童軟式野球開会式
10:00 栃木県鍼灸師会通常総会
12:00 (財)日本民謡協会栄作会支部新春総会
13:00 たしろかおる宇都宮市街宣活動
16:00 民主党参議院比例区第78総支部事務所開き
17:00 日本柔道整復師会会長萩原正先生旭日小綬賞祝賀会